MACアドレスを含むSSIDのリスク

iPad など GPS 機能がない(Wi-Fi 機能のみの)デバイスの場合でも、大体の位置が地図上でわかりますが、仕組みとしては近くの Wi-Fi スポット(AP, アクセスポイント)の MAC アドレスなどから位置を確認しています。

 

ちなみに、この座標と AP の MAC の相関は自動で収集されていたりします。で、その利用例として、Google では Google Maps Geolocation API を提供しています。

https://developers.google.com/maps/documentation/geolocation/intro?hl=ja

 

f:id:waraiotok0:20170706104236p:plain

 

この場合、必須となるのは AP の MACアドレス(が 2 つ)です。例えば、以下の例では同じ AP が複数の MAC アドレスを持っています。

f:id:waraiotok0:20170706104353p:plain

 

確認すると、物理的なだいたいの位置が判明します。

f:id:waraiotok0:20170706104437p:plain

 

ここで注目をしたいのが、上の赤で囲んだ部分。複数のMACアドレスが近い値の MAC アドレスを有しています。この性質を利用すると、1 つ MAC アドレスがわかれば、"判明しているMACアドレス + 最後の文字だけ 0~F で変更したMACアドレス" などで、もう 1 つの MAC アドレスを推測することで、2 つの MAC を用意することができます。

 

ベンダーによって変化する値は少し違いますが、外れても何度か繰り返せば、当たることはよくあります。

 

で、ここからがリスクとなり得る事象ですが、家庭用の AP であっても機器によってはこれと同じ性質を持っています。また、機器によっては MAC アドレスを含む SSID がデフォルトの SSID だったりします。例えば、こんなケース。

f:id:waraiotok0:20170706111045j:plain

 

同じようなことをすると。

f:id:waraiotok0:20170706110821p:plain

ただ、この情報が本当にこの AP の存在する住所を示しているかは不明です。

 

いずれにしても、SSIDMAC を含めることに大きなメリットはありませんので、やはりSSIDは変えておくのが良い気がします。

 

ちなみに、Google さん他の AP の情報収集をオプトアウトする方法(SSID の末尾に _nomap を付ける)もありますので、必要に応じて利用すると良いかもしれません。

Google の位置情報サービスでアクセス ポイントを設定する - マップ ヘルプ

 

 

で、最後に今回の AP の MAC アドレスですが、実はとある SNS のサイトで質問者の方がアップしていた画像です。

f:id:waraiotok0:20170706104638p:plain

この人の場合はデフォルトの PSK や WPS の PIN、管理コンソールのユーザ名とパスワードも写してましたけど、、、。不用意にもほどがある感じです。この写真を撮らせた人が悪い人でない事を祈るばかりです。

 

BRs,